2019年9月24日火曜日

CBDの期待される効果

CBDは身体調節機能を活性化する成分(植物性カンナビノイド)

薬用植物「アサ」には、身体調節機能を活性化する成分(カンナビノイド)が104種類も含まれています。
そんな数あるカンナビノイドの一つが、このCBD(カンナビジオール)であり、1963年にイスラエルの科学者ラファエル・メクラム氏によって発見されました。

そもそも私たちの体には、ECS(エンド・カンナビノイド・システム)と呼ばれる、免疫・痛み・食欲・感情抑制・運動機能・発達・老化・神経保護・認知など“身体の様々な機能を調節するしくみ”が備わっています。
その身体調節機能(ECS)は、鍵(体内カンナビノイド)と鍵穴(カンナビノイド受容体)なような関係で、ピッタリはまっていることで正常に保たれ、日々の健康的な生活が送れていています。
しかし、これまでの研究で強いストレスや老化・睡眠不足・過食などによって、身体の調整機能が弱ってしまう(=カンナビノイド欠乏症)と、様々な疾患が引き起こされることが分かってきました。
CBDは“植物性カンナビノイド”として「新たな鍵」となって、体内のカンナビノイド受容体に働きかけることができるので、身体機能の様々なバランス調整に役に立ちます。
この作用こそが、医療分野をはじめ、世界中で注目されている所以なのです。

体を整える「CBDオイル」の期待される効果や疾患

身体のバランス調整作用を持つCBD(カンナビジオール)は、「CBDオイル」として手軽に摂取することができます。

CBDオイルの期待される効果:身体を正常に保つ・整える

日本臨床カンナビノイド学会によると、体を整える働きを持つCBDは、具体的には以下のような薬効作用が期待できるとしています。

神経を落ち着かせる作用

過剰となった神経に働きかけることで、リラックスや不安を和らげる効果がもたらされるため、ストレス緩和や不眠改善にも効果的です。

発作を和らげる作用

特に、てんかんの発作とけいれんの減少に効果が期待できるとされています。

強い抗酸化作用

生活習慣病の原因となる活性酸素に働きかけ、抑えること(抗酸化作用)で、加齢に伴って起こる老人退行性疾患(アルツハイマー・自己免疫疾患など)に効果が期待できます。

炎症を減らす作用

炎症は様々な疾患の要因にもなりますが、動物による臨床試験において「炎症が抑制した」とする論文が多数報告されています。

細胞損傷を止める、回復させる作用

炎症などによる損傷や老化などによって劣化した細胞を回復させる効果が期待できます。

その他

・がん細胞の増殖抑制作用
・慢性的な痛みの緩和作用
・殺菌・細菌増殖を抑える作用
・乾癬の治療
・血糖値を減らす作用
・神経保護
などの数多くの薬理作用が海外の臨床試験において、確認されています。

臨床試験済みは約100疾患!CBD効果が期待されている疾患

カンナビノイドの医療分野への研究は、1990年代より盛んに行われるようになりました。
実際にヒトや動物に対するCBDの臨床試験を行った論文は、約100疾患*2にも上っています。
中でも論文の信頼性が高いと評価されている疾患は、次の通りです。
*2(参考)世界で最も利用されている医学系データベース(MEDLINE)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=CBD

てんかん

CBDが注目される“きっかけ”となったのが、てんかんへの効果でした。
2013年、アメリカで難治性の重症てんかん(ドラベ症候群)を患った子どもが1週間に300回あったてんかん発作がCBDオイルの使用で週1回にまで激減しました。
なお、欧米では、実際に医薬品(エピディオレックス)として販売開始されています。

ガン

ガン患者さんの半数以上が悩んでいる「痛みの緩和」、化学治療を受けた際に起こる「吐き気・嘔吐の抑制」、「ガンの増殖を抑える」効果も期待できるとしています。

発達障害(自閉症スペクトラム障害・トゥレット症候群)

ワシントン大学での動物実験では、自閉症スペクトラム障害(ASD)の基本的特性である社会行動が改善されたことが報告されています。
また、イスラエルにおいてヒトでの臨床試験が現在も行われていますが、初期検査段階で行動障害の減少や前よりも話せるようになるなど、良い兆候が確認できたという報告も。

不眠症

リラックス効果が促されるため、睡眠障害に効果が期待できます。

統合失調症

ドイツのケルン大学の研究チームが行った前臨床試験では、ヘンプに含まれる化合物が副作用をほぼ起こすことなく、抗精神病薬に匹敵する効果が確認出来たとしています。

その他

・神経障害
・うつ病
・胃食道逆流症
・線維筋痛
・自己免疫疾患(リウマチ性関節炎・橋本病・糖尿病など)
・咳
・(アトピー性)皮膚炎
など
(参考)作用機序|日本臨床カンナビノイド学会
http://cannabis.kenkyuukai.jp/special/index.asp?id=19138
CBDは直接疾患を治す薬ではありませんが、CBDをサプリメント(栄養補助食品)として取り込むことで、体の不調部分を整える作用により、結果的に様々な疾患に効果的であることが分かってきました。
今後、認知症などの老人退行性疾患をはじめ、難治性疾患への適応などCBDの潜在的な可能性にますます期待が高まっています。

CBDの安全性

一般的に、CBD原料となる「アサ」は、産業用として特別に精神作用があるTHC成分を0.3%未満に改良した「産業用大麻(Industrial hemp)」が使われています。
さらに、THC成分がほとんどない茎・種子からCBDは抽出されるので、精神作用はありません。
CBDは、精神作用のあるTHC成分の受容体(カンナビノイド受容体:CB1)をブロックし抑制するので、ストレスなどで興奮した神経を落ち着かせるような働きを持っています。
2017年12月には、世界保健機関(WHO)の薬物依存に関する専門委員会(ECDD)が、CBDの有効性と安全性を認める発表*1を行いました。
*1(参考):WHO/ECDDによるカンナビジオール(CBD)事前審査報告書の日本語訳|日本臨床カンナビノイド学会
http://cannabis.kenkyuukai.jp/information/information_detail.asp?id=73799
このように世界各国で研究・臨床試験が進み、今のところ目立った副作用は確認されておらず、ヒトだけでなく動物に対しても高い安全性が確認されています。
※現在までの臨床試験では、一般的な薬との薬物相互作用が確認されているので、注意が必要です。


RECEPTブロードスペクトラムヘンプエキスの説明はこちらへhttps://curaestrelaguia.blogspot.com/
※(参考)クリニック経営マガジン https://clinic-magazine.jp/archives/500

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